ひとりごと 〜 11/01

2011年最初の「ひとりごと」でございます。本年も気ままに書かせていただきます が、ご贔屓のほどよろしくお願い申し上げます。


暮は京都から帰宅した日から正月演舞場公演の稽古や銀座テアトルの「阿古屋」で重 忠を勤める獅童君の指導で30日まで仕事でした。
大晦日はいつもどおりのお墓参りと、喪中でお年始に伺えないため一年のお礼のご 挨拶廻りをいたしました。
元旦は静かな一日を過し、穏やかに初春の芝居が開幕するものと思っておりまし た。その初芝居の夜の部でご一緒するはずだった富十郎兄さんが初日からお休 み。お具合が悪いとは聞いていましたが、初日の舞台にはどうしても立ちたいとお しゃっているとも聞き、大ちゃん(鷹之資丈)のためにもお出になるものと思ってお りましたので、翌3日に旅立たれるとは驚きしかございませんでした。まだまだ、ご 自分でなさりたいこともあったと思いますし、大ちゃんのためにも頑張りたかった のではと思います。大ちゃんはもう色々分かる年ですのでお父さんの様子も理解 し、彼なりに覚悟をしていたようで、兄さんが亡くなった翌日もからも舞台をしっ かりと勤めています。あの歳で健気にがんばっているのには、こちらの方が胸がつ まります。これから、丁度年齢的にもお役が無くなる時期になりますが、しっかり と稽古に励んで、兄さんの後を継ぐ役者になってほしいと願っておりま す。

久しぶりの「対面」の十郎。和事風の役ではありますが、柔らかさの中に強さが必 要で、五郎の兄であることを自覚し五郎を押し留める力を持って演じなくてはなり ません。これも梅幸おじさんに教えていただいたお役ですが、おじさんはまさに凛 とした強さと美しさがある十郎でございました。その十郎を手本にし、自分なりの 十郎を勤めております。楽日も近くなりましたが新橋演舞場へのお越しお待ちいた しております。


2月は8年ぶりの名古屋御園座出演となりました。いつもは10月の顔見世なので、2月 に伺うのは初めてです。久しぶりの御園座の舞台は「勧進帳」富樫と「源氏店」与 三郎を昼の部で、夜の部は「すし屋」の弥助を勤めます。芸所の名古屋の舞台、心 して勤めたく思っております。
富樫は情けのある武士を、与三郎はどこか大店の若旦那の雰囲気を残した小悪 党、弥助は実は維盛ですので身は窶しても、和事の所作の中に品良く公達の雰囲気 が出るようにと思っております。


3月は亡父の十年祭の追善狂言を新橋演舞場でさせていただきます。昼の部は「伽羅 先代萩」。弟魁春の政岡で、私は八汐を、夜の部は「吉原雀」を福助さんと踊りま す。父の舞台をご存じの方が少なくなってまいりましたが、亡父を偲んでのご見物 を偏にお願い申し上げます。


厳しい寒さが続いておりますが、風邪など召しませぬようお大切になさってくださ いませ。
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