ひとりごと 〜 10/05

皐月となり、16ヶ月続いた歌舞伎座さよなら公演も終わり久しぶりのお休みを頂戴いたしました。そこで、さぼっておりました「ひとりごと」を書き出したわけでございます。
先月は春の装いと思っても厚手のコートが手放せない日があるかと思うと、シャツ1枚でも良い日があったりと、寒暖の差に体調を崩さないようにと気を使う1ヶ月でございました。


いまの歌舞伎座最後の公演となりました4月は、客席はもちろん、楽屋も出演者が多く満員御礼となりました。私は夏雄さん(團十郎丈)たかちゃん(海老蔵丈)と同室でしたが、普段多くても2人の部屋に3人、3人の部屋に4,5人入るので鏡台の置き方も皆さんそれぞれに工夫しておりました。とはいえ、気心の知れた夏雄さんですし、窮屈な楽屋も楽しい思い出となることでしょう。

いまの歌舞伎座最後の舞台を義経でしめさせていただけたのは嬉しい限りです。いつも申し上げているとおり、御大将の品格と情けを大切に勤めさせていただきました。


楽日、翌日29日は俳優と関係者が揃って「歌舞伎座修祓式」。歌舞伎座にお別れと、この劇場で活躍された先輩達のご供養があり、30日はお客さまが入っての「歌舞伎座閉場式」と4月は日延べとともに30日まで舞台が続きました。
この「閉場式」のときに私たち立役8人で「都風流」を素踊りで踊りましたが、4月はそれぞれの出番もばらばらですので、揃っての稽古は29日一日だけ......。衣裳を着けない踊りはごまかしが効かないので、まして揃って踊るところは間違う訳にいきませんので振り写しのあとも、めずらしく自宅でビデオを見て復習いたしましたが、本番はばっちり揃っておりました。ご覧いただいた方もそう思いましたよね!
そして最後に俳優、関係者揃っての手締め式でこの歌舞伎座との本当のお別れとなりました。この1年のさよなら公演、実に大勢のお客さまが入ってくださいましたが、中にはこれで歌舞伎そのものが無くなってしまうと思った方や、舞台を観ると云うより劇場を見に来られる方もいたとのことで、このあとも歌舞伎人気が続いてくれるか心配もございます。
今後は国立劇場、新橋演舞場 他での公演となります。それぞれの劇場での歌舞伎をお楽しみいただきたく、お運びを心よりお願い申し上げます。私もお客さまを歌舞伎の世界にお連れできるように大切に勤めます。そして3年後の歌舞伎座再開を楽しみにしていただきたく思っております。


5月のお休みは、どこか旅行にでもと考えてはいたのですが、連休中はどこにも行く気になりません。月中に1日だけですが、お話を頼まれ富山の方に一泊しますがそこが温泉と云うことで旅の代わりになるのでは...? 16日には後援会の懇親会があり、今回は踊りはパスいたしまして、私が企画いたしましたことをさせていただきます。1年に1度の懇親会ですので普段お会いできない方々とお話しできるのも楽しみの一つです。


月末には立命館大学で講義を。。。柄にもないことですが、大学生と一般の方に1時間「役者と芸と歌舞伎座」というテーマでお話をし、その後の質疑応答が20分位と云うことです。どういうことになりますか、大学には縁のなかった私が1日とはいえ講師を務めるのですから緊張します。それが終わって一度東京に戻り、博多に参ります。2年ぶりの博多座ですがそのことは次回にいたします。



何にしろ、歌舞伎は毎月どこかの劇場でいたしておりますので、皆さまには歌舞伎をご愛顧いただきたくお願い申し上げます。
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