ひとりごと 〜 09/10

9月は中日過ぎには朝夕の空気が秋の気配を感じられるようになってまいりました が、舞台は夏日のような日が多かったように感じたのは、17歳の立廻りのせいで しょうか?若くない分、若さを楽しんで演じさせていただきました。
次の新しい歌舞伎座でも、今回よりもっと自然に楽しく前髪若衆を演じたく思って おります。
「河内山」の松江侯も回を重ねるごとに、悪い殿様というより、家来から持ち上げ られていい気になってる、自分勝手な我儘な殿様といったように演じるようになっ てまいりました。役者は60からと言われますが、60を過ぎてから、役作りが楽に なったように思えます。そしてこれからが本当の芸の勉強です。毎月の舞台を今ま で以上に、大切に勤めていかなくてはと改めて思うこの頃でございま す。


10月は1年ぶりに国立劇場でございます。
「京乱噂鉤爪」は昨年好評だった江戸川乱歩の「人間豹」の続編でございます。人 間豹がその後どうなったのかとのお客様の疑問と、演じた染五郎君の希望が一致 し、乱歩が書かなかった「人間豹の最期」が明かされることとなりました。
台本は以前私が演出、主演した「斑雪白骨城」の作者で、昨年の「人間豹」の台本 も担当した岩豪さんが書かれました。私は「人間豹」を操る陰陽師のお役を勤めま す。なかなか面白い役どころで、自分なりにも考えて稽古に入りましたが、全体の 演出の高麗屋の考えも聞きながら役作りをいたしております。新作は型やお手本が ないだけに、自由な発想で役作りをする楽しさがある一方、作品に対する責任も重 く感じます。
梅丸が、台詞は無い役ですが、話のうえで重要なお役を頂戴いたしました。今のう ちは毎日を一生懸命勤めていけば良いと思いますが、謙虚な気持ちだけは忘れずに 勉強していってほしいです。

演出面で高麗屋がいろいろとアイディアをだしているのですが、演技以外のところ でいつもの歌舞伎にはないことを企画し、私はそれにちょっと戸惑っておりま す。それが何かは、劇場にてご確認ください。そして新作ですので、見てのお楽し みをと、役作り等のお話も次回とさせていただきます。


短いですが、稽古中に「ひとりごと」を掲載させていただきます。
秋の一日、皇居脇の国立劇場で江戸川乱歩の知らない「江戸川乱歩の世界」をお楽 しみください。

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