ひとりごと 〜 09/05

5月の初日も開き、連休中だから? か、にもかかわらず? か、満員のお客さまでありがたいことでございます。


例年ですと5月は「團菊祭」。しかし今年は歌舞伎座さよなら公演中ですので「團菊祭」とはなっておりませんが、やはり菊五郎劇団の方が中心の座組でございます。私は昼の部の「盲長屋梅加賀鳶」で松蔵を勤めております。前回初めて勤めたときは澤瀉屋の道玄でしたが、今回は音羽屋さんが初役で道玄を勤めておられます。
菊五郎劇団の世話物に入るときは、いつもアンサンブルを壊さぬようにと心がけていますが、この数年続けて出演しているのと、普段も親しい方達なので、すーっと入っていけたように思います。加賀鳶の頭で、道玄を言い負かす気持の良いお役でございます。いつも言うように、自分だけが気持ち良くならないように、粋でイナセに、一ト月過したく思っております。

また今月は梅丸が播磨屋さんからお声をかけていただき、演舞場で「らくだ」に出させていただいております。一人では心配なので梅蔵が付いておりますが、私以上に回りの番頭や付人達の方が梅丸のことを楽屋で行儀良くしているかなどを気にしているようでございます。
皆さんにお声をかけていただき、出演の機会を与えていただけることに感謝の気持ちを忘れずに、中学生になったこれからも、先輩の注意を素直に聞いて稽古を怠らずに、精進してほしいと思っております。


さて4月のお休みですが、後半は忙しくなってしまいました。前回ご報告した京都の旅のあとは、清里の晩春を楽しんでまいりました。クリスマスローズ、カタクリ、梅、桃そして遅咲きの桜も楽しみました。今年は木の芽吹きも早いようで、日々緑の色が変わり、大きくなっていく自然の力に心が洗われる思いでございました。

20日からは「芸の真髄」での「黒塚」の稽古、俳優祭の「狸八島」の稽古、模擬店の打合せなどで忙しく過しました。
舞踊「狸八島」は、最後に出て行ってあっと言う間に幕なので、1回、それも10分程度の振り写しだけで舞台稽古となりました。4月公演中の舞台稽古ですので、終演後に演目毎に日を分けていたしましたが、遅い時間にかかわらず、舞台スタッフの皆さまがご協力くださるのは本当にありがたいことです。
前日26日は模擬店の飾りつけを、やはり終演後にいたしました。私は夜中の2時頃までおりましたが、担当の染五郎君や松緑君を始め若い人達がが「あとはやりますから帰ってください」と労わってくれましたのでお言葉に従い、任せて帰らせてもらいました。それから1時間位かかったようですが、もう皆に年寄り扱いされる年齢となったかと………。いえいえ素直に先輩を大事に思ってくれる心に感謝いたします。家内からは「いても何の役にもたたずに邪魔だったのでは?」と言われましたが、売場担当責任者として場所を決めたり、値段を決めたりと、ちゃんと働きました。
お陰さまで俳優祭も大入りで、売店も完売となりましたので、安心してその後「黒塚」の舞台稽古に国立劇場に行くことができました。俳優祭にお出かけいただき、またお買い上げくださった皆さまに御礼申し上げます。ありがうございました。

藤間紫先生のご逝去で、芸の真髄の会自体が如何なるのかと案じましたが、玉三郎さんが「隅田川」を代役し、「万歳」は紫先生の着物を中心に笑三郎君と猿弥君の二人立ちとなり、無事幕を開けることができました。紫先生への追悼公演になったように思えます。 心より御冥福お祈り申し上げます。
「黒塚」は舞踊家の皆さまの中に入っての阿闍梨でございましたが、違和感なく勤めることができました。花柳のお家元は78になられるとのことでございますが、とてもそうは思えない動きで芸品のある大変結構な鬼女で、前半のやりとりも後の対決も気持ち良くぶつかり合うことができました。共演させていただいたこと本当に嬉しく、また機会がございましたら、別の演目でも一緒させていただきたいとお願いいたしました。

今月は千穐楽の翌日に富十郎兄さんの自主公演「矢車会」で弟魁春と「寿競べ」を踊ります。そして6月は「蝶の道行」を始め4役で忙しくなるので、6月末の後援会の集まりのときの踊りも、今月中に振りを習いたいと思っており、連休明けからは踊りの稽古で忙しくなると思います。


いよいよ解体までのカウントダウン時計も歌舞伎座の前に設置されました。爽やかな皐月の一日、いまの歌舞伎座でのご観劇にお出かけくださいませ。

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