ひとりごと 〜 09/01

平成21年、七草も過ぎてしまいましたが、今年初めての「ひとりごと」でございます。
お正月は和やかな陽気で始まりましたが、どのように過ごされましたでしょうか?このホームページも相変わらずではございますが、よろしくお願い申し上げます。
お正月、元旦は例年と同じく御節をいただき、年始廻りをして夜はのんびりテレビのバラエティを観ましたが、まじめに3日から始まる歌舞伎公演の振りの確認もいたしました。
2日は、歌舞伎座が来年4月建替えのために今年から16ヶ月間「さよなら公演」と銘打っての興行となるため、全歌舞伎俳優(名題以上)が揃っての顔寄せ(その興行の出演俳優と裏方<衣裳・床山・大道具・小道具・照明など>が集まり、上演演目の目録を裏方さん達の主任に渡し手締めをする幕内の儀式)が歌舞伎座舞台上で行われました。総勢170名の俳優、三十名の関係者がひな壇に並ぶのですから、式は15分で終わるのですが幕の開く30分前から順番に並び始めました。
幕内の儀式なので普段はお客様にはお見せすることはないのですが、舞台上で行なうとなお厳かに感じられました。初舞台から親しんだ劇場が無くなるのは寂しいですが、父たちに教えられたことをしっかりと新しい歌舞伎座に引継ぎ、新しい歌舞伎座を歌舞伎の殿堂といわれるようにするのは私たちの責任だと思いました。この1年、いまの歌舞伎座での舞台を楽しんで、またこの舞台に感じられる先輩方の心をしっかりと受け止めて毎日を大事に勤めたく存じます。


正月序幕は「三番叟」の中でも一番格式のある長唄「寿三番叟」を富十郎兄さんの翁で、三番叟を品格と格式を重んじ、軽やかに舞うように心がけながら五穀豊穣を願う舞を舞わせていただいております。
「俊寛」の丹左衛門 ─ 裁き役でございますが、少し皮肉な一面も持ち合わせ、かっこ良く演じさせていただきたく思っております。
夜の部は「対面」の鬼王 ─ 前にも申したと思いますが、他の役々のあの派手な衣裳が勢ぞろいしている中に素の装いで花道を出て行き最後を締めるのですから、それなりの大きさが必要なお役でございます。その大きさがでる役者であるよう、今年も精進してまいります。


昨年の舞台「高時」 ─ 私の任ではないのではとも思いましたが、私なりの高時像を作らせていただき、執権としての格の中に神経質さと傲慢さ、そして男の色気がでるようにと勤めましたが、如何お感じになりましたでしょうか。また演じたいお役となりました。
「名鷹誉石切」での大庭 ─ これも演じてみて好きなお役になりました。単なる敵役ではない大らかさの必要な役で、そこを気をつけて演じましたが、この役もまた好きなお役の一つとなりました。


風邪が流行っているようです。皆さまもお大切にお過ごしのうえ、戦後に建てられた歌舞伎座にお出ましくださいませ。
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