ひとりごと 〜 08/06

博多座の初日が開き、1週間が経ちました。
出発前に南九州梅雨入りのニュースを聞き、着いたときは雨でしたので、翌29日の舟乗り込みは中止になるのではと心配いたしましたが、当日には雨もやみ、無事に行われました。 雨男...ではなかったようでございます。


今回は「対面」の工藤を勤めますが、今まで十郎しかご縁がなく、初役となります。おじさん方の色々な工藤を拝見いたしておりますが、舞台を引締める座頭役としての大きさ、品格と古風な味わいが大切かと存じます。
拝見しているとはいえ、細かい動きなどは左團次さんに伺いました。父の言う"大きな役者"として演じることができればと思っております。

桜丸は、これも梅幸おじさんに教わった大切なお役の一つです。
こちらは二枚目、若衆役でございます。桜の花のように華やかに美しく可憐に散ってまいります。今回は加茂堤からとなりますので、桜丸の若さゆえの行いが、死へと繋がっていくのが、ご見物にも解り易いかと存じます。とにかく、若い梅王たちより若やいで見えるよう勤めたく思っております。

博多は劇場の隣がホテルですので、通うのも便利で楽です。冬場の方が美味しいものが沢山あるのですが、それでもやはり玄海の海の幸は魅力的です。久しぶりの博多ですので、食事のほうも楽しみたく思っています。メタボには気を付けなくてはいけませんが………。


5月は昼夜とも、江戸の粋なお役をさせていただきました。
気持の良いお役だけに、自分だけが気持ちよくならないよう、そして菊五郎劇団の纏った中に入るので、雰囲気を壊さないよう気をつけました。
梅丸は「浜松屋」丁稚の役には背が高くなりすぎてしまい出演できませんでしたが、昼の部の「喜撰」に、小吉ちゃんと二人でお兄さん達にまじって出演させていただき大喜びでした。こちらも恙無く勤めることができホッといたしております。
これから背も伸び、声変わりも始まりますので、しばらくお役も無くなるかと思いますが、そのときに辛抱できれば、役者として続けていくことができるかと思っております。夏の間はしばらく、私自身も東京の舞台がないので梅丸も舞台に出られませんが、そのあいだ基本の稽古をしっかりしてほしく思っております。


6月博多座から戻りますと、母(六世歌右衛門夫人)の五十年祭の集まりをごく内輪でいたします。7月が命日なのですが、私も魁春も東京におりませんので、出かける前にさせていただきます。
父が「四谷怪談」のお岩様をしているときで、暑かったことを覚えておりますが、50年経ちますと母を知っている方々も少なくなり、時の流れを感じました。
30代で旅立った母、父は本当に寂しかったと思います。今頃は仲良く、また私達兄弟のことを心配しているのではと思います。


そしてその翌日には、7月巡業の舞台稽古となります。暑い時期の巡業ですので、身体だけは注意して、恙無い旅となりますように願っておりますが、そのことはまた、次回にでも書かせていただきます。


8月は佐太郎さんご夫妻の鳴物の会で「鶴亀」の皇帝を、梅丸も佐太郎先生に鼓のお稽古をさせていただいておりますので、兄弟子の梅枝,萬太郎ご兄弟の鶴と亀に従者で出演させていただきます。私はその後、子供歌舞伎体験教室,稚魚の会・歌舞伎会合同公演の指導と続きます。
夏休みはあまりとれそうもありませんが、7,9月と巡業ですので、少しのんびりと身体を休めたく思っています。


ともあれ、博多座までご見物にお出かけいただきたく存じております。
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