ひとりごと 〜 08/01

鏡開きも過ぎ小正月になろうとしております。遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
本年も相変わらずにのんびりとマイペースでやってまいりますが、時に覘いて見ていただきたく、お願いいたします。御意見いただければうれしく存じます。


さて、12月の南座は本当に暖かい日が続き、終演後に街を歩いていてもコートの襟を立ててといったことはありませんでした。これも温暖化のせいなのでしょうか?やはり底冷えの京都が顔見世には似合います。
余談となりますが、昨年にそれまでより2度下げた暖房を今年はもう2度下げました。人間慣れればそれで平気になるものですね。出来るところから地球にやさしくと思っております。皆様もできるところから…。

「将軍江戸を去る」は少し演出を変えさせていただきましたが、大きな変化ではないので、ご見物には分からなかったかもしれませんが、私自身は気持ちの持って行き方が楽になりました。出番が終わると一度ホテルに帰り、夕方二度目の出勤。歩いたり、地下鉄を使ったりするのですが、厚手のコートを着ることなく過ごしました。

夜の部は「対面」の鬼王新左衛門。着付けも化粧も楽なお役で、出るのは最後の方ではございましたが、楽屋には少し早めに戻るようにいたしておりました。
他が衣裳も化粧も派手な中に、いわば素で出て行くようなお役ですので浮いてしまわないよう、立場を弁えた上で,襲名のお祝いのお付合いの格を持って勤めさせていただくようにいたしました。

京都でいつも行く、洋食屋さんには行けませんでしたが、他のお店はだいたい行くことができ、新しいお店も開拓しました。お麩と湯葉のお店、猪鍋のお店は次回も行きたいお店です。
籠本のおかあさんが亡くなって、京都で怒られることはなくなったと思っておりましたら、今年は市子姉さん(籠本のおかあさんの娘さんで、先斗町の芸妓さん)に、おかあさんよりきびしくお説教されました。心の中で「姉様は苦手じゃ」と思いながらも、半分は有難く怒られてきました。


千秋楽の舞台後、そのまま新幹線で東京に戻りましたが、南座打ち出し前に家に帰ることができました。最後まで出演の方々は勿論のこと、梅丸以外の家の弟子達も片付け等で帰宅は翌日、その足でまっすぐ稽古場に来てくれました。
29日まで1月の稽古、30日には去年は後厄だったのでいただいた浅草の三社様のお札を返しに参りました。帰りにお蕎麦屋によったらのりちゃん(勘三郎丈)に会いました。浅草の舞台稽古を見に行くところだとのことでした。31日は、母(実母)の処に久しぶりに参りました。今年85歳になるのですが、最近は絵を描いたりして楽しんでるとのこと、安心して戻ることができました。
あとは慣例の青山墓地の両親(六世歌右衛門夫妻)の墓参り、お教会(麹町金光教教会)に一年の御礼と新しい年のお願いをしてまいりました。
夜は例年と同じく、テレビを見て、年越し蕎麦を食べて「ひとりごと」のことは忘れて過ごしました。


元旦はこれも例年通り、年始廻りの一日でございます。
二日から歌舞伎座初日、序幕であーちゃん(染五郎丈)と「猩々」で幕を開けます。前回踊った「寿猩々」とはちがい「二人猩々」とも言われるもので、ほとんど二人で踊ります。若い方との踊りですので、息が上らないようにしないと……。
お酒の神様ですので品格は勿論ですが、稚気のある踊りを心がけ、酔っていく有様を楽しく舞いたく思っております。

「大蔵卿」の鬼次郎は何度目になるでしょうか? 播磨屋や魁春とは何度もいたしておりますが、栄ちゃん(福助丈)の常盤御前では始めてです。古風な中に主思いの一途さを出し、丸本物の格を壊さず演じたく、日々勤めております。

夜の部では初役で「助六」の白酒売りをさせていただいております。
目に映るのは梅幸おじさんのなさった姿です。可笑しみの中に、品があって、柔らかさがあって、最後には十郎の姿が垣間見られて、それはそれは結構な白酒売りでございました。そこに到達するにはまだまだ修行でございますが、夏雄さん(團十郎丈)との共演を楽しく勤めさせていただいております。
昔は正月には、かならず曽我物をしたとのことでございますが、河東節での「助六」は、華やかでお正月にあった狂言だと思います。

年の初めの一日を歌舞伎座でお過ごしください。


楽翌日、後援会の新年会をいたします。
フラメンコの小島章司さんをゲストにお迎えし、ジョイントを計画しております。テープでと思っておりましたら、小島さんのご好意で、カンテとギターが生演奏となりました。私は客席で小島さんの踊りを楽しみたい気分なのですが、如何なりますやら………?
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