ひとりごと 〜 07/10

9月とは思えない真夏のような暑さの中の巡業でしたが、今回は移動日がちゃんとあり、休日もございましたので病人も出ることなく、無事に千穐楽を迎えさせていただきました。
東京近辺には後援会の方々、大津,神戸には関西のお客様,祇園,先斗町の方々が、大分には岩豪さんも来てくださいました。他の劇場でも久しぶりにお会いするような方が訪ねてくださったりして、巡業ならでのうれしいことでございました。

「番町皿屋敷」─ この歳になって、照れずに台詞が言えるようになりました。父に歌い過ぎないようにと、言われておりましたが、やっと過ぎずに歌うということも分かった気がいたします。
時蔵さんとは何度もご一緒しているので、自然に入ることが出来ました。播磨の真直ぐな気持ちが、お客様にも伝わったなら幸いでございます。
「口上」─ 口火を切らしていただきました。時間の関係もありご紹介のみになってしまいましたが、気心の知れた一座でございましたので、和やかな口上となりました。
錦之助さんも襲名からまた、一回り大きくなられたように感じました。

神戸公演の後、二日の休日がございました。
皆は神戸泊まりだったのですが、次の公演地赤穂の海沿いの宿が温泉と聞きましたので、私は先にまいり赤穂で休日を過ごしました。
赤穂はご存知のように浅野内匠頭のお国でございます。城跡,大石神社,花岳寺(浅野家菩提寺)を廻り、友人から赤穂に行くならぜったいに寄るようにといわれたイタリアンにまいりました。大阪、岡山からわざわざ食べに来る方がいるとのことでしたが、行く価値のあるお店でした。特にピザ生地,パスタは最高です。9月26日から10月2日まで、銀座松屋のイタリア展に出展するとのことでしたので、巡業後早々に参りました。釜が違うので、赤穂で食べる方がより美味しいですが、会期中にもう一度行きたいと思っております。
とにかく、巡業中に二日の休日は初体験でしたが、温泉で疲れをとり、赤穂城跡にも行くことができ、美味しい物をいただき、後半の舞台への英気を養うことができました。


10月は1年ぶりの国立劇場でございます。
「俊寛」は前の幕がつき、東屋が自害する場面が付くので話は分かりやすくなっているのではと思います。丹左衛門を勤めますが、何度もいたしているお役でございますので、一番に「慣れ」がでないように、また捌役ということで、自分だけが気持ち良くならないよう気をつけて演じたく存じます。情がありながら皮肉な一面も持った人間像が描ければと思います。

「うぐいす塚」の復活上演でございます。原作通りですと上演が難しいといわれた作品を整理し、染五郎さん主演での上演の運びとなりました。お付合いのお役ではございますが、ご贔屓のあーちゃん(染五郎丈)の取組みを少しでも応援できればと願っております。芝居を締めるお役でございますので、品格を大事に大きく演じたく思っております。
こういう作品を国立で復活することは、今後の歌舞伎のために意義がある仕事だと存じます。その舞台のお手伝いができることを嬉しく、良い作品になるよう心して勤める所存でございます。


秋の一日、芝居見物にお出かけくださいませ。
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