ひとりごと 〜 07/05

世間はゴールデンウィークとのことでございますが、28日より五月團菊(だんきく)祭の稽古が始まりました。
「勧進帳」は今年2度目となりますが、今回は久しぶりの義経でございます。若いうちは義経の方を良く勤めさせていただきましたが、その頃はじっとして、気持ちを殺して座っているのが辛く感じて、発散できない分ストレスのたまる役でございました。いつの頃からか、弁慶や四天王の動きを心の中で受け止められるようになり、自分を押し殺して座っていることにストレスを感じなくなっておりました。何度も申しておりますように、この義経は父に直接教わった数少ないお役でございます。成駒屋型の御大将の心を大切にしながら、成田屋さん音羽屋さんとの調和を大切に勤めたく思っております。
夏雄さんとは昨年の5月以来となりますが、パリ公演も無事に勤められ、稽古場でも元気な様子で安心いたしました。

「め組の喧嘩」は菊五郎劇団の十八番(おはこ)といっていい芝居でございます。前に一度、染井町藤松で出演させていただいておりますが、その時は手馴れた方々の中に入り、芝居の雰囲気を壊さないように毎日気も使いましたが、楽日には劇団特有の遊びがあり楽しい思い出の作品でございます。今回はその折に山崎屋のおじさん(先代権十郎丈)が勤めました焚出し喜三郎をいたします。め組辰五郎に意見を言い、喧嘩を収める立場のお役でございますので、それなりの貫禄と度胸がなくてはと思っております。最後に梯子にぶら下がりますので、一ト月落ちないようにと願っております。菊五郎さんに「腕立て伏せして鍛えておけよ」と言われましたが、三日坊主で終わるのではと……。

4月の歌舞伎座、信二郎君の錦之助襲名興行も無事終わり、新錦之助君はもちろんのこと、時蔵さんもホッとなさったと思います。
「口上」は子供の頃から良く知っている信二郎君ですので、いろいろと申し上げたいこともありましたが、時間の関係上お祝いの気持ちだけ述べさせていただきました。9月には襲名披露の巡業にご一緒するので改めてお祝いを述べたく思っております。

「頼朝の死」─ 6年ぶりとなりましたが、若さゆえの悩み、苛立ちを年と共に表現するのが、難しくなったように感じました。若い時とは違って、藝で若き将軍の無鉄砲さを出せるようにならなくてはと思いました。まだまだ修行です。
梅丸も恙無く勤めることができました。稽古の折に神谷町の兄さんからお酒の注ぎ方などを教えていただき、勉強になったと思います。5月も「見染め」に丁稚で出演いたします。海老蔵君と一緒に花道を歩けるのが、嬉しくてしかたないようです。

6月まで歌舞伎座が続きます。昨年12月から連続7ヶ月、こんなに続いたのは初めてだと思います。これも久しぶりの「妹背山女庭訓」の小松原と吉野川の久我之助を魁春の雛鳥で勤めます。

7月は11ヶ月ぶりのお休みです。清里のフィールドバレエで「時雨西行」に出演いたします。清里の自然にマッチした作品となっております。自分で言うのもなんですが、コラボレーションとして良く出来た作品だと思います。
野外劇場での幻想の世界をぜひご覧いただきたく、暑い東京を逃れて夏のひとときをお楽しみいただきたく存じます。

もちろん、5,6月と歌舞伎座ご見物もお忘れなく。
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