ひとりごと 〜 06/09

短い夏休みも終わり、9月の初日が開いております。
今月は先初中村吉右衛門生誕百二十年とのことで、初代の俳名から「秀山祭」と銘打っての興行となっております。現播磨屋は勿論、高麗屋、染五郎君と孫、曾孫を中心に吉右衛門劇団縁の一座となっております。
私は昼の部で「六歌仙」の中で一番優雅な場面となります業平を、京屋の兄さんの小町姫で勤めさせていただいております。短い作品ではございますが、兄さんがステキな小町姫になりきっておられるので、私も王朝絵巻のような雅な雰囲気がでるようにと心がけております。
夜の部は「籠釣瓶」の栄之丞。父の八ツ橋で勤めてから何度目になるでしょうか。栄ちゃん(福助丈)とは二度目になると思います。始めて演じた時の栄之丞は間夫に見えず、毎日のように父に怒られた思い出がございます。花魁の仕送りで平気に優雅に暮らし、それが自然に見えるよう、また、八ツ橋が別れることが出来ない色男でなくてはなりません。いやな男にならないよう、ご見物に、栄之丞が文句を言うのは当たり前と感じられるように、そして何度も申しますように、役になれがでないよう勤めるよういたしております。

10月は国立劇場に出演でございます。10月から12月の3ヶ月で「元禄忠臣蔵」の通しとなり、私は10月,11月と出演いたします。
10月は話の発端となります浅野内匠頭を務めます。今回で演じますのは二度目となります。「仮名手本忠臣蔵」の塩谷判官とは違いますが、歌舞伎の芸になるように、また品格を大切にして、今年亡くなられた美保先生に教わりましたことを思い出しながら務めたく思っております。

8月の子供歌舞伎体験教室、今年も大勢のお子さん方が真剣に取組み、歌舞伎そして、日本の古典芸術の良さに親子、家族で触れられることができたようです。だんだんと目の輝きの増す子供達に教えられることの多い十日間でした。
稚魚の会,歌舞伎会合同公演は、今年は指導の立場ではございませんでしたが、弟子達が出演いたしておりましたので、総ざらい,舞台稽古,初日と観に参りました。良くご指導いただいており、皆力いっぱい勤めておりました。この舞台の経験が、普段の舞台に繋がることを願っております。

私の夏休みでございますが、一にち日延べになった東京湾の花火大会を中学時代の友人一家と見物し、翌日より清里にその友人夫妻と参り、学生時代に戻った気分ですごしました。清里にしては暑い日、湿気のある日もございましたが、冷房は必要なく夜は布団に包まって寝るという日々で、のんびりと疲れをとってきました。海に行きたいと申しておりましたが、海からちょっと離れてはしまいましたが、伊豆長岡の温泉にも参りました。もちろん西海岸にも足を伸ばし、帰りには修善寺にも寄って頼家の面を拝観し、お墓参りもしてきました。短い夏休みでしたが、山に海にと出かけ、秋からの仕事のための充電をしてまいりました。

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