ひとりごと 〜 06/06

6月に入りそろそろ梅雨入りとなりますが、"梅"の字一字でがまんしなくてはと思うこの頃でございます。

今月は「二人夕霧」の伊左衛門を本役で勤めます。いつも書くように、上方系の和事は難しいですが、この作品は父が、自分の主催公演「莟会」で復活した狂言でございますので、東京で育った上方物といったところでしょうか。
父が復活したときの伊左衛門は河内屋さんでしたから、上方の香りが強かった印象がございます。今回は先輩がいらっしゃらないので、改めて父の初演時の舞台も思い出し、皆で相談しながら稽古をしてまいりました。話は荒唐無稽でございますが、それが歌舞伎と楽しんでご覧いただきたく思っております。
昼の部の「藤戸」は播磨屋が能を元に構成した作品です。私の役は能でいえばワキにあたるでしょうか。やはりこういうお役は品格を大切に、小さくならないよう勤めるようにいたしております。前半は、戦の中非情にも漁師を殺した盛綱とその漁師の母との出会い、後半は漁師の亡霊との祈りの戦いとなっておりますが、作品として良くできていて、楽しく出演させていただいております。

先月は團十郎さんの復帰公演。久しぶりの一緒の舞台、元気に千穐楽まで勤められて嬉しかったです。歌舞伎にとって、そして友人として大切な人です。無理はしないでほしいと思いますが、彼が舞台にいないのは寂しいことですので、本当の復帰がまたれます。
夜の部「黒手組助六」─ 菊五郎さんに意見を言う役、出演時間は5分程?でしたか…。 「お疲れ様」と挨拶したら、菊五郎さんから「何がお疲れ様だ。疲れることしてないじゃないか!」と意見を反対に言われました。後半はかっこいい男伊達ですが、着ぐるみが暑くて大変だったとのこと、本当にお疲れ様でした。

梅蔵も名題なりのお役をいただけるようになって、本人も少しずつ自覚がでてきているようです。梅丸も良い勉強ができました。團十郎さんに教えていただき、あこがれの松緑・海老蔵・菊之助さん達と共演でき、花道まで歩いて、夢のような一ト月だったようですが、これからが舞台の怖さが分かってくるのではと思います。しばらくは学業に戻りますが、秋には機会があればまた舞台をと、考えております。

7月は国立劇場の鑑賞教室となります。社会人のための鑑賞教室もございますので、お出かけください。日によって公演時間が違うので、間違えると大変なことになります。また出演時間が日によって違うときは、体調のもっていき方も注意しないと調子を崩しやすいのでこちらも気を付けなくてはなりません。
歌舞伎座の本興行より全体の時間も短く、芝居の見方と解説もございますので、初心者の方にも分かりやいと思います。

原稿が遅くなったうえに短いものとなりましたが、皆さまもワールドカップで寝不足かとも思いますので..... とはいえ、梅雨の一日、歌舞伎座へお出かけいただき爽やかな気持ちになっていただきたく存じます。

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