ひとりごと 〜 06/04

4月初日が開いて、丁度一週間が経ちました。追善・襲名といった興行は舞台以外の用事があり、初日が開いて暫くはあわただしく感じられましたが、やっと落着いてきて、一日のリズムが出来上がりました。

3月の休みは追善興行の準備で忙しく日が経っていったように思いますが、そんな中、何日かのんびりとした時間を持つことができました。
昨年の11月で高円宮殿下が亡くなられて三年となりましたが、三年祭を期に殿下を追悼して新作バレエを、牧阿佐美先生が総監督をされ島田雅彦作,三枝成彰作曲で「アビエント」が上演されました。物語が複雑で難解に感じられるところもあり、阿佐美先生はもう一度手直しをしたいとおっしゃっておられましたが、随所に殿下の思い出がちりばめられた作品となっており、殿下を偲ぶのに相応しいバレエだったと思います。
バレエ観賞の翌日に清里に参りました。3日ほどのんびりと過ごし、一夕は「萌木の村オルゴール館」で催されたニ胡の演奏会に参りました。中国の古曲、現代の曲、そして西洋のクラシックの演奏と幅広い作品が並びました。たった二本の弦なのに音域が広く、ヴァイオリンより二胡のための作品ではと思ってしまうくらいの演奏がございました。音響も良く、素晴らしいひと時でございました。
東京に戻りまして「かさね」の総ざらい、本番。そして4月の稽古となり、お休みも3日だけだったようでございます。
3月28日には、興行に先立ち東京會舘で追善パーティーをさせていただきました。大勢様ご参列くださりありがたいことでございました。父の懐かしい写真をスライドで、また映画の「道成寺」を一部だけ上演いたしましたが、その間飲み物もお食事もどなたもお取りにならず、私語もなくなり、会館の方にこんなことはめったにございませんと言われました。父の凄さを感じ、心して追善の舞台を勤めなくてはと改めて思った次第でございます。

4月の作品については先月書きましたが、昼も夜もぜひご見物くださいませ。
「関八州繋馬」─ 父が初演といっても、古風な味わいで豪華な出演陣でございますし、作品として纏っていると存じます。
私の「狐と笛吹き」も東京では初めてでございますし、大人のメルヘンをお楽しみいただきたく思います。
夜の部「口上」─ 皆さまの父に対する正直なお話が、嬉しく感じています。新玉太郎も今日までは無事口上の挨拶ができており、新松江より舞台度胸があるのではと、楽屋での評判でございます。
「時雨西行」─ 藤十郎兄さんの江口の君が大変結構で、格調の高い舞台を作り出しておられるので、私もそれを壊すことないように勤めさせていただいております。
梅丸も兄弟子や他家のお弟子さん達にも助けていただいているようですが、だいぶ慣れてきたようです。梅蔵・春花とも無事名題としての舞台を勤めさせてもらっているようなので、勉強しながら楽までがんばってほしく思っております。

今月は短いコメントとなりましたが、なにはさておき歌舞伎座へお出掛け願い、舞台をご覧いただくことが、肝心でございます。
何とぞよろしくお願いいたします。

TOP / よこがお / ぎゃらりぃ / すけじゅうる / とぴっくす / ふぁん / らくがき
ご意見・ご感想などがございましたら、ご一報ください。
All content copyright baigyoku.com since 2002 無断転載を禁ず