ひとりごと 〜 05/12

京都で「ひとりごと」を書いておりますが、今月中に出来上がりますか?「遅れた時はごめんなさい。」と先に謝っておきます。
11月楽の翌日は1日休みではございましたが、その日の午後に京都に入りました。昨年に続き一年の締めを南座出演でございます。今年は鴈治郎兄さんの坂田藤十郎襲名−江戸時代から絶えていた歌舞伎の大名跡の復活でございます。これを機に益々歌舞伎が栄える事を願っております。
播磨屋の出し物「義経腰越状『五斗三番叟』」に泉三郎でお付き合いさせていただいております。前に天王寺屋さんがなさった時に義経で出させていただきましたが、泉三郎は始めてのお役でございます。主役ではございませんが、裁き役といった役柄でございましょうか。とはいっても、貶められて花道を入る…… 何もかも承知していて一度引くといった役柄と解釈しております。播磨屋さんを中心としたいつものメンバーなので安心して務めさせていただきます。
夜の部の口上は何を申し上げるか思案しておりますが(HPに原稿が載るころは、初日も開いてますので決まっておりますが...)、いつもお世話になっている兄さんに感謝をこめて、御襲名のお祝いを申させていただきます。
「本朝廿四孝『十種香』」の白須賀六郎は久しぶりかと思います。魁春の襲名の時には原小文治でしたので父の八重垣姫以来とは思いますが、一興行25回ですから、合わせて2百回位は演じていると思います。そして、数え切れないくらい怒られもしました。若さで飛び跳ねられた時から...... ではございますが、今回も元気一杯に務めたく思っております。
まだ十代のころ、東横劇場での莟会公演で魁春が白須賀六郎を、私が原小文治を務めたことを思い出しました。11月は立役を務めた魁春ですが、今の魁春が白須賀六郎を演じることは想像できません。若いころは誰しも、女形も立役も勉強したものです。

話が飛びますが、来年1,2月と女形を久しぶりに務めます。幅広の帯を締めるのは、3年くらい前に青学中等部の同窓総会でお嬢吉三を演じて以来でしょうか?普段締めつけていないので、苦しいですよね。その話は次回にいたしましょう。
夜の部序幕での出し物「双蝶々曲輪日記『引窓』」南与兵衛後に南方十次兵衛、このお役も何度も務めさせていただいております。お早役は違ってており、今回は扇雀さんでございます。鴈治郎兄さんの藤十郎襲名公演での舞台でございます、今までの舞台を踏まえて鴈治郎兄さんのなさり方も勉強させていただき、取り入れさせていただきました。情のある南方十次兵衛を務めたく思っております。

今年も暖かい京都ですが、先ほどのニュースで明日(29日)より寒くなるとのことでした。 昨年の顔見世前に急に逝ってしまった籠本のおかあさん−京都に来れば会える気がしておりましたが、寂しいかぎりです。今日、稽古の間でお参りさせていただき、おかあさんに「おきばりやす」と言われたように思いました。

11月の舞台、昼の部の「熊谷陣屋」− 松島屋さんとは初めてではございましたが、しっくりと勤めさせていただきました。京屋の兄さんの相模が、私が申すのは失礼ではございますが大変素晴らしく、出演者一同も良い意味での緊張感を持ち纏りのとれた舞台が作り出されたと思います。
鷹之資さんの襲名狂言「鞍馬山誉鷹」− 立回りや振り・台詞も良く覚えられ、25日間無事務められました。初日は冨十郎兄さんの方がハイになっていらしたようですが、大ちゃん(鷹之資さん)の方が堂々としていらっしゃいました。頼もしいかぎりです。本当におめでとうございました。
「大経師昔暦」茂兵 − 近松の上方芝居といっても、白鸚のおじさんや父が復活した狂言ですので、東京育ちといっても良いと思います。そのせいか、茂兵衛はつっころばしで演じる必要はないと思いました。無理な筋立てが無理に見えず、馬鹿らしいところが馬鹿らしく見えずに、歯車が狂いだし転がり落ちていく人間の哀れさ、人間の弱さを、近松の世界を描けたなら幸いです。

さて、一ト月のホテル暮らし、祇園・先斗町はほどほどにして、体調に気をつけて過ごしたく思っております。芝居見物を兼ねた師走の京都も良いものですよ!
また、12月はこのHPの誕生月です。この一年ありがとうございました。新しい年もよろしくお願いいたします。「らくがき」にどうぞ芝居のご批評や「ひとりごと」の感想をお書き込みくださいませ。お待ちしております。
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