ひとりごと 〜 05/08

7月31日 ─ 1ヶ月間の巡業も病人も出ず、無事千穐楽を迎えました。4年に及ぶ襲名披露も今日で終わり。人一倍気を使う性格の弟魁春でございますので、さぞかしほっとしたと思いますが、私もほっといたしました。この4年間、出演してくださった方々は勿論のこと、会社スタッフ・裏方さん、そしてお客さまと大勢の皆さまに支えられての襲名でございました。本人は無論、私も気を引き締めてこれからの舞台を務めなくてはと、今日の口上の時に改めて感じました。

今回の巡業は、比較的行程が楽な旅でした。移動日がちゃんとあったので、終演後行ける処まで行ってということはしないですむ旅でした。いつもこうだと助かるのですが…。とはいっても、口上と与三郎。喉をやられるとつらいので、それなりに気をつけて行動いたしました。blogを書いてる梅之や、他の弟子達にとっては割合と楽で楽しい巡業だったようですが…。いつもこのような旅とは限りません。
前回の「ひとりごと」にも書きましたが、今回の巡業では初代歌右衛門出身の地、金沢に参りました。15日に東京より飛行機で入り、その日は公演もございませんでしたので、一門と衣裳・床山・狂言方・頭取さん・会社のスタッフたちと食事会をいたしました。和気藹々の楽しい会となりましたが、お店のお酒が底をついたとか……。翌日何事もなく、皆元気で舞台を務めましたので、お酒をあまり置いてないお店だったのだということになったようです。
16日の舞台後は、魁春主催で襲名披露口上にご出演くださっている方々へのお礼の食事会。播磨屋ご夫妻・芝雀さん・歌昇さん・藤間勘祖先生・東蔵夫妻・玉太郎夫妻・私達夫婦が招待され、父の好きだった「鶴幸」さんの父お気に入りの部屋で、テレビのことで父と喧嘩したことなどの思い出話に花を咲かせました。
翌17日は金沢公演。公演に先立ち、初代歌右衛門菩提寺真成寺で襲名報告の法要をいたしました。

父の弟子歌江さんを筆頭に、歌女之丞・歌次さん・魁春、東蔵さんの加賀屋一門・私の高砂屋一門・父付きだった狂言方の竹柴正二さんまで、本当に全員が揃いました。藤間勘祖先生、普段お墓守してくださっている藤間勘寿々さんもご出席くださり、父も満足だったのではと思いました。
金沢は芸事の盛んな土地と言われているだけあって、当日の公演は多入り満員でありがたいことでございました。弟子の梅二郎の奥さんが金沢出身で、先月お産で里帰りしていたので、赤ちゃんを連れて訪ねて来ました。梅二郎も責任ができたので、これからもっと頑張ってほしく思っております。
今回は梅蔵が良い役を頂戴しましたが、まだまだ硬く味が出るまでには至りませんでしたが、ああいう役は経験がものをいうお役でございます。いい勉強をさせていただいたのですから、これを生かしていってほしいものです。

今回の巡業でちょっとドキドキしたのは、塩尻公演の日でしょうか。台風で電車が止まり、長野経由で現地入りした方もいらして開演時間が遅くなりました。私は前日舞台がございませんでしたので「切支丹道成寺」のリハーサル後清里に一泊いたし、車で入りましたので問題ございませんでした。巡業で一番の心配は移動。乗り物が止まったりした時は、会社の巡業部の方達は胃がきりきりと痛むのではと思います。しかし無事に幕も開き、本当に良かったと胸をなでおろしました。
嵐の中、ご見物くださりありがとうございました。

なにはともあれ、今日無事に千穐楽、改めて御礼申し上げます。さぁー、明日はゆっくり! と言いたいのですが、明日から、早々に稚魚の会・歌舞伎会合同勉強会の稽古です。
「本朝廿四孝」─ 風情で見せるお役は、教えるのも難しいものです。1+1が2と云う演技ではダメな訳ですし、言葉で説明できないこともございますので、今回も私自身の勉強となるのではと、存じます。当日、伸び伸びと演じられるような指導が出来ればと、思っております。

8日には子供歌舞伎教室の開校式。播磨屋から受け継ぎました責任あるお役となりましたが、時蔵さんをはじめとした教師陣が慣れておられるのでお任せして、子供達が楽しく、歌舞伎が好きになってくれるよう、サポートしたく思っています。

3,6,9日は清里フィールドバレエ
「切支丹道成寺」─ 奇を衒わずに歌舞伎舞踊として踊ることでいい意味のコラボレーションとなるのでは、川口さんとの踊りも違和感なく受け入られるのではと考えています。あとはお天気、晴れますことを節に願っております。今からでも遅くありません。ぜひお出掛けくださいませ。

秋は珍しい作品に出演いたします。その話はまた次回に…。
良い夏をおすごしくださいませ
   フィールドバレエは、清里 萌木の村で開催されます。
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