ひとりごと 〜 05/05

4月のお休みも、もう終わりです。一ト月はあっという間に過ぎてしまいました。
休暇中の一番の心配事だった健康診断は無事通過いたしました。月初めに検査してもらったので、後は安心して過ごすことができました。

春を探す旅にも参りました。夜は暖房が必要でしたが、昼間はぶらぶらと歩き廻るのに丁度よい気候で、枯れ枝のように見える中に小さな芽が出ているのを見つけ遅い春を感じる、そんな処に行ってまいりました。美味しい空気、食欲も出て、何もしないで時が流れる。そんなのんびりとした旅となりました。

のんびりとした後に、8月のフィールドバレエ「切支丹道成寺」の打合せに、蘭黄先生のお稽古場に参りました。本格的な稽古は5月からですが、すてきな振りになりそうで、楽しみにしております。私の出演日は、8月3日,6日,9日の三日間です。野外ステージですので雨が降らないこと今から祈っております。ご見物も勿論ですが、緑にかこまれたおしゃれな気持ちの良い清里萌木の村に、東京の暑さをのがれにお出かけください。地ビールがとても美味しくお勧めです。……と、萌木の村の宣伝マンを勤めます。

休暇中に悲しいこともございました。芝翫兄さんの古いお弟子さん翫之助さんが亡くなりました。弟子入りして50年とのことでしたが、親戚筋のお弟子さんでもありましたし、父の弟子の故駒助さんと仲が良かったので、私が子供の頃には遊んでもらった思い出もございます。温和な性格な方で、父も神谷町のお弟子さんではありましたが、古くからの顔なじみ、何かにつけて声を掛け、若い人への注意など、翫之助さんを通して伝えていたこともあったようです。
舞台も何ともいえない味があり、出ているだけで歌舞伎になる役者さんでした。歌舞伎座の楽屋で倒れられ、皆の祈りもむなしく、貴重な方がまた一人旅立ってしまいました。芝居のこと、昔のことを知っているお弟子さんが少なくなり心細くも感じましたが、霊前で「若旦那たちがしっかりして、旦那方の芸を伝授していってください。」と言われている気がいたしました。天国で駒助さんや、歌蔵さん達と昔のように飲んでいるかな、と思う此の頃です。本当に長い間有難うございました。ご冥福お祈りいたしております。

さて 5月の舞台ですが、口上変わりのお祝いの一幕「芝居前」の出演のみです。<つらね>と云って花道で順番に台詞を言うのですが、誰か一人台詞でつまずくと、なんとなく伝染することもあり、結構緊張するのです。役作りと云っても………。男伊達ですから、粋でいなせでスカッとした雰囲気がでて、華やかな舞台になるように、そしてお祝いの気持ちを込めて、つらねを間違えずに言えればと思っております。

5月も昼の部で終わりですが、八王子まで「切支丹道成寺」の稽古にも参りますし、橋之助さんと葵太夫さんが松島屋のおじさんに「輝虎配膳」をならっているので、芝居中に話を聞いて教わろうと思っております。
NHKの古典芸能鑑賞会での「船弁慶」の稽古もありますし、結構忙しい一ト月になりそうです。
「船弁慶」の義経は富十郎兄さんの静の方と知盛の精、吉右衛門さんの弁慶で務めますので、楽に役に入っていけますが、いつも申し上げるよう、御大将の風格と品位が出るよう務めたく思っております。劇場にお運びいただけない方は、TV放映があるはずですのでその折にはご覧くださいませ。


6月は久しぶりに昼夜、それもピンキリとなりました。その話はまた、来月に ─ 。
緑の美しい季節、外に出かけたくなる季節ですが、芝居見物もよろしいかと……。
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