ひとりごと 〜 05/03

春を感じさせる暖かい日があるかと思うと、雪の降る日もある2月でございました。未だに風邪が流行って いるようですが、皆様は如何でしょうか?油断せず、お大切になさってください。

2月の舞台、ご覧いただけましたでしょうか?
「番町皿屋敷」─ 演じていて、気持ちの良いお役です。新歌舞伎といわれる大正・昭和初期の作品です。 先輩達は、身体に染み付いた古典な芸を新しい脚本に活かして仕上げた作品です。当時は斬新だったので しょうが、現在演じるには中途半端に古典になってしまわないように心がけることが大切だと思います。 亡父が常に「新作であっても、歌舞伎の芸で演じなくては、意味が無い」と申しておりました。私はこの 作品を古典の味を残した新しい作品として演じてみましたが、如何でございましたでしょうか?
「隅田川」─ 何度も申しますが父の代表作の一つで、世界中で好評だったこのお役を、鴈治郎兄さんは ことのほか大切にお思いになるからこそ、研究を重ねて父とは変えて演じられておられましたが、すっかり この作品をご自分のものになさった気がいたします。私も父に教わりました心で務めておりますが、後の世に 受け継がれていく作品となってほしく思っております。

また、2月中に今夏の清里フィールドバレエの打合せをいたしました。今村・川口ご夫妻、蘭黄さんと 「切支丹道成寺」の曲を聴きながら、どこをどのように踊るかなどの相談をいたしました。今回は邦楽なので、蘭黄さんと私には入っていき易いのですが、今村・川口ご夫妻の方は大変そうです。5月に振り合わせに入 ることになり、4月中に蘭黄さんに日舞の方を振付けていただくことになりました。私は演出はいたしますが、 振りの方は、万事心得ていらっしゃる蘭黄さんにすっかりまかせております。どんな作品になるか楽しみで ございます。この作品も元は父が先の藤間宗家と作り上げた作品でございます。父から怒られないように、喜んでもらえる作品にしたく思います。
夏の一日、清里高原で爽やかな風と、星空と「和と洋の出会い」をお楽しみください。


3月は勘三郎襲名興行でございます。私はお付合いのみの出演でございます。
「口上」─ 哲ちゃん(新勘三郎丈)がまだ中学のころ、富十郎兄さんも一緒にアフリカ旅行をしたことが あります。そんな話もできればとも思っておりますが、大勢の口上、短めにお祝いの気持ちを述べさせて いただきます。
「俊寛」─ 先代のおじさんの俊寛で少将をさせていただき、丁寧に教えてくださいました。他にもおじさん には色々なお役を教えていただき、私の財産になっております。今回は丹左衛門でございますが、温情のある お役。瀬尾が殺されるのを冷静に見る皮肉な一面もあるように思えますが、上使としての格と品位を崩さずに 演じたく思っております。出てきたときに舞台が締まるような丹左衛門になれば、とも思っております。

3月も昼の部のみ。スーパーボールも終わってしまい、録り溜めしたNELのビデオもほとんど見てしまい ました。何をして過ごしましょうか?思案中でございます。

3月末に早稲田大学演劇博物館で、父の命日をはさんで「六世中村歌右衛門展」を開催いたします。その関連 講座の講師として、鳥越先生と対談をすることとなりました。1時間半ということですが、結構長いですよね。 芝居より緊張いたします。鳥越先生にお任せしてと、逃げの姿勢でおります。


梅が終わると、桜の季節、心踊る季節、私にとっては、父の思い出が蘇る季節でもあります。舞台人としての 父に一歩でも近づくようと、心新たに思う季節でもございます。
そして、今年は花粉症に初めて悩まされることにもなりました。弥十郎さんより、効き目があるという漢方を もらったので、それを飲んで舞台を務めさせていただいております。皆様もお大切に……

2月は28日まで ─ 分かってはいるのですが、ついまだ日があると思い、今回も提出遅れ、毎回お詫びが続いて おります。勝手ですが、これからものんびりとこの欄を続けていきたく思っております。
お許しください!
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