ひとりごと 〜 03/10 (1)

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空は高く、朝夕の冷込み ─ 日中は汗ばむ陽気の日もございましたが、初日が開いてから確実に 秋は深まってまいりました。芸処名古屋での魁春襲名公演、お蔭さまで評判も良く、無事千秋楽を 迎えさせていただきました。ご見物くださった皆様、応援してくださった皆様に御礼申し上げます。
父の持ち役だった作品2本。魁春は7月から稽古をしておりましたが、やはり大曲でございますので、 一ト月で随分やせ、身体を壊さないかと心配いたしました。舞台を見ておりましたら、ところどころ 父に似ているのでびっくりいたしました。父も喜んでくれたのではと思っております。
さて私の方でございますが、父は今回も「あんた何やってんだい!」と言っているのでは…? 夜の部、大蔵卿の鬼次郎は父の常盤御前でも何度か務めております。父を叩く役です。 そのせいではないでしょうが、何度やっても気に入らないようで、いつも文句(ではない、注意!)を 言われておりました。神谷町の兄さん(芝翫丈)とも4回目になると思いますが、父とはなさり方が 若干違いますので、そこはあわせるようにいたしております。颯爽とした中にどこか色気もあり、 源氏大事の忠臣 ─ そんな鬼次郎を演じるよういたしましたが…、如何でしたでしょうか?
口上は、襲名する本人が改めて責任を感じる一幕。今回で4回目ではございますが、弟と共に身の 引き締まる思いがいたしました。

後先になりましたが、昼の部「佐々木高綱」でございますが、昨年東京でいたしまして今回が2度目と なります。前回の「ひとりごと」でも申しましたが、二代目左団次さんが初演なすったときは斬新な 新作といわれた作品でも、現代ではちがいます。あくまでも歌舞伎でありながら現代に通じる作品に なるようにと、昨年上演時の問題点を演出の廣田さんと相談しながら稽古し直しました。
高綱の屈折した苦悩、いさぎよさを含めた男の美学を演じたく舞台を作ってまいりましたが、如何 感じられましたでしょうか? 薬師寺 安田英胤新官長には良いお芝居と仰っていただきましたが、 良い演技であったか ─ 今後も努力でございます。
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