ひとりごと 〜 03/05 (2)

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≪5月2日≫
午前中は、昨日と同じに過ごしました。
2時前に村上副執事長と夫人がお迎えに来てくださり、春日大社に参りました。
春日大社は薬師寺の鎮守とのことで、薬師寺のお坊さんの試験を受ける前、修行に入るときは、 必ず春日大社にお参りし、御神火をいただいてくるとのことです。それもあって、三蔵法師を させていただくご報告と、成功祈願のお参りをいたしました。
藤の花が今は盛りと咲き誇っておりました。砂ずりの藤、野生の藤、そして全国から集めた 何種類もの藤。こんなに藤の種類があるとは知りませんでした。春日大社には関西の大向う、 初音会の方が神官としておられ、帰途、車が走り出したときに「高砂屋」と声をかけてくださいました。 嬉しいような、恥ずかしいような…、でも有難いことです。
奈良の初夏の緑と、藤の花をたっぷりと楽しませていただきました。
さて、その足で天理大学に。動きと声明の意味を確認しながら、稽古場での最後の稽古となりました。
稽古後、昨日のメンバー全員と雅楽部顧問の佐藤先生ご夫妻のご招待で、天理駅近くの中華屋さんに参りました。 そこで雅楽のお話を伺い、楽しく勉強させていただきました。衣裳の色の違い、出てくる方向の違いの 意味などは始めて知ったことです。三蔵法師出演でいろいろな勉強と、出会いをいただき有難いことです。

≪5月3日≫
午前中は衣裳なしで、午後からは衣裳をつけて、玄奘三蔵院伽藍での舞台稽古をいたしました。
御開帳の期間ですので、大勢のご見物の中での、拝観者の交通整理をしながらの稽古となりました。 三蔵法師の旅は始め西へ、経典を受けてからは東に、回廊を廻るとき、それだけは間違えないようにと 何度も確認いたしました。声明をつけるのは薬師寺さんで考えられたことだそうですが、 あの伽藍の中で拝聴すると、一層 厳かな気持ちになりました。またとても分かりやすく、 演じやすく感じられました。
伎楽の面はもちろんのこと、衣裳も昔のものを再現され、絹・麻を草木染で染めたすばらしい衣裳でしたが、 あの暑さの中、面をつけて演じる学生さんたちは大変な様子でした。当日 雨の降らないこと、 そして少し涼しくと祈ってしまいました。
稽古のあと、智奘さんが薬師寺をご案内くださいました。東塔の内部から梯子段で上り一階の屋根から 顔を出すという冒険もいたしました。復興された新しい大講堂を拝見して、好胤先生がお元気だったらと 改めて思った一日でした。

≪5月4日≫
午前中は昨日と同じ。
午後、歩いて志賀直哉記念館を見学。父と先生の渋谷の家を訪ねたことが思い出されました。 近くの蕎麦屋で昼食をとり、薬師寺に。
今日は御大祭に列席し、お焼香をさせていただきました。このような言い方をすると不謹慎かもしれませんが、 法要の儀式がとても素晴らしく、お経が響きわたり荘厳の気持ちとともに、劇場にいるような気分になりました。 また伽藍で聞く中国古楽器演奏が、これまた良かったのです。明日のことは忘れて楽しんでしまいました。 帰りは「こんどう」に。本日のメニューは豆腐料理と鴨鍋でした。

5月5日
当日は暑いくらいの日でございましたが、大勢さまがお越しくださいました。
法要、散華と続きいよいよ伎楽。心配していた回廊の廻り方も、法衣を着けるのも巧くいき、 ほっといたしました。好胤先生には「まぁまぁ良くやりました」くらいは 言っていただける出来だったのでは…?
伎楽奉納後は万燈に灯りが入り、幽玄の世界に誘われる思いがいたしました。
夜はご住職、副御住職、執事長、副執事長と佐藤先生ご夫妻と会食。 仏教のお話から、芝居、文楽、洋楽、建築等と幅広いお話を伺い、ここでも勉強させていただきました。
春日大社の御神殿や藤の花、夜の二月堂と、普段拝見出来ないところをご案内いただき、 初夏の奈良を楽しませていただきましたが、何よりも伎楽に出演というよい経験をさせていただきましたこと、 多くの出会いをいただきましたこと、本当に有難く感謝の気持ちでおります。

すっかり長くなってしまいましたので、ここからは駆け足で参ります。
翌、6日はのんびりと猿沢の池をまわり、奈良駅から大阪に参りました。
夜は1月の芝居のときにお世話になっていながら、お目にかかれずにいた大阪のお客さまとお食事。 今後の歌舞伎などのお話と気楽に行ける美味しいお店をお教わりましたので、次回から夕飯に 困ることがなくなりました。
翌日京都に出て、鴨川踊りを拝見しました。来葉姉さんの踊り、市子姉さんの美しさに脱帽。
夜は姉さん方と食事をして、その後も先斗町籠本さんで盛り上がりました。籠本のおかあさんとは 父の代からのお付き合い。母親みたいな存在の方で、薬師寺にも姉さんたちと見に来てくれました。
8日は杜若を見に出かけたのみ、あとはのんびり。
9日は、これも父の代からのお付き合い、祇園小森の大きいおかあさんのお墓参りに、お西さん(西本願寺)に。 もうお一方、こちらも古いお客筋のお墓参りに光悦寺に。久しぶりに前御住職の奥様にお目にかかりました。 お芝居で京都に来ていてもなかなかお墓参りは行けずにおりましたので、ほっといたしました。
夜は大好きなすっぽんを食べに大市さんに、今は閉めてしまいましたが元祇園小森の小おかあさんたちと参りました。 その後、小富美姉さんのところで芝居談義(?)
京都の義理も済ませ、10日に帰宅。

古都の旅を終えたあとは、清里に3日ほど行き、緑にたっぷり浸かってまいりました。
先週は、小島章司さんのフラメンコ。これが良かったのです! 踊りの良し悪しは素人ですので解りませんが、 枯れた演技、自由自在にフラメンコの世界で遊ぶ踊り、とでもいうのでしょうか。 精神的なものが感じられ、胸打つものがありました。60を越えられてるとのことですが、 それだからこその踊りだったのではと思います。

あっという間の一ト月……。
初めての経験、新しい出会い、普段ゆっくり会えない方々との語らい。 のんびりとした昼寝、ボケッと見るテレビ…。まぁ、よい休暇だったと思います。
これから、暑さに向かって舞台は2ヶ月続きますが、元気に乗り切りたく思っております。
まず、6月の与三郎。あくまでも若旦那が不良になったように品良く演じたく思っております。 通しですので、ご見物も解り易いのではと思いますが、学生さん向きの話かは…、疑問です。 ただ、学生さんにも芝居の面白さが解って貰えるような舞台になればと心して務める所存でございます。

すっかり長くなってしまいました。来月分までの長さだったのでは!!
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