ひとりごと 〜 03/04 (1)

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四月興行もやっと楽日となりました。何とか無事千秋楽まで務めることができ、ほっといたしております。
急の代役といっても、おろそかに演じることはできませんので、始めのうちはやはり緊張いたしました。
「三日御定法」といって代役は3日間、また3日間と変わることになっております。3回(9日間)変わったと ころで、「二人夕霧」本役となりました。
松竹座での孝夫さんの伊左衛門がとても結構でしたので、変わる私もしんどかったですが、休んだ孝夫さんも辛 かったと思います。夜中の咳がなかなか抜けないと伺いましたが、代役を頼んでいる間は、本当の意味でゆっく り休めなかったのではと思います。休演と決まってから、お医者さまの勧めで温泉に行かれ、強い薬で食欲が落 ちていたのをとりもどせたとの由。これも代役の間ではできないことですので、身体のためには良かったのだと 思います。これからは気候も良くなりますので、あと一月ゆっくり休んで、6月から元気に戻ってきてくださる ことでしょう。

つっころばし − やはり難しいです。頭で演じるのではなく、匂いというか、内面から出てくる雰囲気が…。 もう少し祇園・先斗町・北の新地で勉強しなくてはいけないのではと…… 冗談はぬきにしても、雰囲気が身に つくよう、研究しなくてはと痛感いたしました。
ともあれ、なんともふざけた、楽しい、歌舞伎ならではのお話だと思います。私といたしましては、奥さん二人 はご遠慮いたしますが…?!
急な代役だったということでしょうか、今月の松竹永山会長賞をこの伊左衛門で頂戴いたしました。皆様の御後 援のおかげもあったと思います。ありがとうございました。

「大石最後の一日」は、荒木十左衛門。
しゃれたお役だと思いますが、何もかも承知していて、心残すことなく死出の旅路に送り出す役、切腹申し付け る役なのですから、ある意味で非情なお役でもあると思います。それを暖かく包みこみ大きさのある人間に演じ たく思いましたが、如何でしたでしょうか? 性根がきちんとできていたでしょうか? こういうお役のときに問 われるのだと思います。

「人間万事金世中」ここまではいきませんが、こういう人、いますよね。出てくる人間みな、癖がある人ばかり。 信二郎さんのお役、林之助も良い人なのでしょうが、人を試すのはやはり屈折したところがあるように思います し、私の役は詐欺師の才があるようなお役?まあ、翻訳物がはやった時代のお芝居ですが、今に通じる芝居で肩 のこらない、笑って見られる芝居だったと思います。

昼が休みで夜の部は3本でずっぱりでしたので、夕飯が10時になってしまい、なんとなく、寝るのが3時ぐらい と時間がずれてしまった一月でした。ともあれ、無事千秋楽。本当に皆様の御声援があってやってこられました こと、かさねて御礼申し上げます。
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